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2024.11.18更新

【知ると少し楽になる】整備士としてできる冬の寒さ対策〈インタビューで分かりやすく紹介〉

自動車整備士が迎える冬の辛さ

整備士がキツいと言われる理由として、夏は暑い、冬は寒い問題があります。

また冬は寒いだけでなく、スリップの事故が増えたり、タイヤ履き替えがあったりなど繁忙期として嫌な思いがある整備士さんも多いかもしれません。

作業のために厚着ができなかったり、安全靴の鉄板部分の冷たさにより、つま先が痺れてしまったり…

この記事では、そんな自動車整備士の冬の寒さ対策について、ご紹介します。

様々な防寒対策を行い、実際に整備士として冬場を乗り越えた方にインタビューを行いましたので、そちらもぜひ参考にしてください。

 

また、前回のコラム「特に注意!知っておくべき自動車整備士の熱中症について」も併せてご覧ください。

 

この記事を書いたのは・・・

F.A(応急手当普及員資格所持)

 

インタビューに協力いただきました!

I.Aさん(2級整備士 埼玉県の整備工場で自動車整備士を務める)

エンジンのシリンダー交換なら誰にも負けないと宣言

 

 

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自動車整備工場の寒さについて〈インタビュー〉

整備士経験者のI.Aさんに、現場の実態についてインタビューを行いました!

Q.冬の作業ってどうでした?

A.もうありえないくらい寒かったですね(笑)

それも寒いだけでなく、手荒れが酷くなったり、手がかじかんで効率が落ちることもありました。

 

Q.冬の作業時、気を付けていたことはありますか?

A.冬の作業では、防寒対策を行うだけでなく。夏に比べて内装部品が割れやすいので、その点は特に気を付けていました。

 

Q.特にどんなときに寒さを感じましたか?

A.整備工場は外気が入ってくるので、ずっと寒さを感じてました。

あとは洗車の時ですね。

手洗いで洗車を行っていたのですが、途中で水が凍り始めるんですよ!

毎日凍えながら整備作業を行っていました。

 

Q.防寒対策としてどんな格好をされていましたか?

A.つなぎの下にはヒートテックを着てました。

あとは、体が温まるまで上にはジャンパーを着ていました。

あとは、ネックウォーマーですね。あれは必需品でした(笑)

 

Q.その他に寒さ対策はされていましたか?

A.洗車の時には、手荒れと寒さ対策にゴム手袋をしてました。

あとは水を貯めて置けるところに専用のヒーターを入れて、手を定期的に温めていましたね。

作業効率もそれでかなり上がっていました。

作業を始めてからしばらく経てば体は温まってくるので、作業開始時は体を積極的に動かしてました(笑)

もうあとはガマンです!それが最強の寒さ対策かもしれません。

決して防寒対策としてではないですが、マフラーの点検はいつも以上に丁寧に行うようにしていました(笑)

 

インタビューまとめ

整備士のI.Aさんが実際に行っていた寒さ対策は、以下の通りでした。

  • 肌着としてヒートテックを着用 温まるまで防寒具としてつなぎの上にジャンパーを着用
  • ネックウォーマーを愛用
  • 洗車の時にはゴム手袋を着用。水を貯めて専用のヒーターを入れ、時々手を温めに行く
  • 積極的に体を動かす

 

より効率よく、事故が起こらないように寒さ対策を行っているようです。

全体を通して安価でできるため、ぜひ実践してみてくださいね。

 

明日からできる!効果的な寒さ対策方法

寒さ対策は、体を温めることに尽きます。

先述した防寒の内容に加え、靴下やカイロの装着、より防寒効果のあるつなぎの着用や市販の防寒具の装着が求められます。

そして、ヒーターや暖房などの空調設備がある整備工場ではそれらがある場所で定期的に休憩をとりましょう。

 

また、ココアやスープなどの温かいのみものを飲みながら作業を行ったり、

生姜や肉類など体を中から温める食べ物を摂取するのも寒さ対策として効果的です。

 

かといって整備作業前のアルコールは厳禁ですよ。

 

温める場所

血管が集中している場所を温めるととても効果的です。

整備の妨げにならない範囲で、なるべく多くの寒さ対策を行いましょう。

ただし、作業中に体が温まってくると、不要に感じることもあります。

また、整備作業の行いにくさを感じたまま整備を続けると、事故やケガにつながりかねません。

そのため、なるべくその場で調整可能な寒さ対策を行いましょう。

ジャンパーや靴下などの防寒具は、エンジンルームの作業や安全靴の装着に支障が出ない範囲の物を選びましょう。

また、手先の冷えは感覚を鈍らせ、整備の作業効率に悪影響を及ぼしかねません。

インタビューにもあったように、積極的に手先を温めて整備への影響を最小限にしましょう。

整備士_寒さ対策_温める場所

もし低体温症の症状が見られたら

体温の低下に伴い著しい体調不良を訴えた場合、救急隊を呼び、それ以上の体温低下を防ぐために以下のことを行いましょう。

・暖かい場所へ移動する。

・衣服が濡れている場合は脱がせて、乾いた毛布や衣服で多い、保温をする。

・可能であれば、温かい飲み物を摂取する。

 

参考

MSDマニュアル 家庭版 低体温症

公益財団法人 東京防災救急協会 応急手当普及員講習テキスト ガイドライン2020

 

 

さいごに

整備工場の冬は繁忙期です。

それだけ日本の冬は自動車整備士が求められているのです。

自動車整備士がいるからこそ、冬の間も交通がマヒしないと言っても過言ではありません。

 

より安全に、より効率的に作業を行うためにも、本記事を参考に、ぜひ寒さ対策は個人だけでなくチーム全体で行うようにしましょう。

 

また、近年は暖房などの空調設備・シャッター完備で温かい環境で整備ができる整備場も増えてきています。

転職を行う際の軸に、そうした環境を加えるのもいいかもしれません。

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