皆さんこんにちは。
元自動車整備士のいっちーです。
車が好きで、誰かの役に立ちたくて整備士になった。
そんな想いを持っているのに、「もう整備士辞めたいんです…」とご相談いただくことがよくあります。
整備士としての将来に不安を感じたり、今の環境に満足できなかったり、あるいは転職を考え始めている方も多いのではないでしょうか。
そんな方に今回は元自動車整備士・ディーラー営業職経験者で、現在は日本全国の整備士の転職のお悩みや働き方のご相談を受けている私から、いくつかアドバイスをさせていただければと思います。
整備士の皆さんと話していると、整備士を辞めたいという気持ちが湧く理由には共通点があるんです。
整備士の仕事は、どうしても残業が多いという声が非常に多いです。
特に繁忙期には、夜遅くまで整備作業が続くことが多く、整備だけでなく書類作成や事務仕事でも遅くなることもありますよね。
近年は少しずつ改善されているものの、「休日の日数が少ない」という声も根強くあります。
また、整備士の休日は平日が多いことから、「家族と過ごす時間が取れない」という悩みもよく聞きます。
例えば、お子さんができて「子どもと一緒に過ごしたい」と思うようになると、休日の曜日が合わずに辞めたくなる方も多いです。
車の整備がしたいという気持ちと、家族の成長を見守りたい気持ち、その両方がぶつかる時の気持ち、僕もすごくよくわかります。
今年度の整備士白書によれば、整備士全体の平均年収は426万円でした。(出典:令和6年度 日本自動車整備振興会連合会 自動車整備白書)
整備士の年収は年々上昇しており、今年度の調査でディーラー整備士の平均年収は500万円を超えています。
しかし、忘れてはならないのは整備資格は国家資格であり、体力的にもキツく危険と隣り合わせの職業という事。
それでこの額はどうしても低いと言えます。
車の整備は、その車に乗る人だけでなく、その車が走る町の安全を守るもの。
だからこそ、もっとお給料という形で評価されても良いはずだと私も感じています。
お給料が低いとどうしても感じるのが「この先整備士として働くだけで大丈夫なのか」ということ。
また昇給基準や給与テーブルが無いと、何をどこまで頑張れば~円もらえるという将来の見通しも立ちにくく、辞めたいとご相談いただくこともあります。
整備士の仕事はやっぱり体力勝負なんですよね。
実は、若いうちから腰痛や肩こりを感じたり、体を痛めちゃう人も結構いるんです。
最近は機械や設備が助けてくれることも増えてきましたが、それでもやっぱり重労働であることに変わりありません。
閉ざされた人間関係、ハラスメント、営業職とのギスギス・・・
整備以外のことで精神的に疲れてしまい、整備士を辞めたいという声も多く聞きます。
しかし、それと同じくらい、「今の待遇には納得いってない。残業も多すぎる。だけど職場の人がいい人過ぎて大好きだから、辞めたくない」と言う声も多く聞きます。
「プライベートで車を触る時に仕事を感じてしまう」ということから車を好きではなくなってしまい、整備士を辞めたいと感じてしまう方もいらっしゃいます。
残業や日々の重労働で、自分の車いじりの時間や体力がなくなってしまったという方も。
自分の好きだったものが、徐々に好きではなくなってしまうのは本当に辛いですよね。
ただ、そういった方とも、いざ車の話になるとめちゃめちゃ盛り上がるんですよ。
やっぱり心の奥底に車が好きと言う気持ちがあるんですよね。
でもそこに付いてくる仕事の辛さやプレッシャーが、その”車が好き”という気持ちを閉じ込めてしまっていると僕は思います。
ただ、こういったご相談をしていただいた方皆さんほとんどが、整備士もしくは整備に関係するお仕事をまだ続けているんです。
ありがたいことに、「相談してよかった」「整備士を辞めなくてよかった」という連絡を時々もらいます。
大切なのは、自分の中で大事にしたいことを見つけ、それを叶えるお仕事や働き方を見つけることだと思います。
現在僕は、全国の整備士さんのお仕事に関するご相談を受けているのですが、そんな中でよく聞いていただく質問について、答えていきたいと思います。
少しでも転職や将来について迷っているあなたの助けになれれば幸いです。
残業が多くて”何が辛い”のかを自己分析してから転職に踏み切った方がいいと思います。
・残業でプライベートの時間が取れない
・残業で体力がもたない
・残業の給料が出ない
・残業時間をコントロールできない
など、辛い理由は様々です。
例えば、「給料が欲しいから残業せざるを得ないけど、そうすると家族との時間が取れなくなってしまう」というお悩み、凄くよく分かります。
こういった場合、ただ残業時間を減らしてしまうと手当が減ってしまい、生活が苦しくなってしまうんですよね。
残業を減らせない理由が”給料”だけなのであれば、たまに休日に副業することで解決します。
もし残業代が出ない、業務量が多すぎて残業せざるを得ないという職場なら、辛い旨を伝え、解決しないのであれば転職活動も視野に入れましょう。
このようにすぐに転職に踏み切るのではなく、まずは自己分析を行うことが大切です。
給料を上げる方法は、大きく分けて3つあります。
それは「キャリアチェンジ・キャリアアップ」と「転職」と「副業」です。
まず1つ目のキャリアチェンジ・キャリアアップ。
営業職やサービスフロント職など、整備以外の仕事に挑戦する方法や、整備士の仕事を更にステップアップさせて整備主任や工場長などを目指すことですね。
どれも新しい業務を行うことになるため、最初は覚えることが多くストレスを感じることもあるでしょう。
僕も営業職になった時は、「売り上げをあげなきゃ!」という気持ちがプレッシャーになり、何度か整備士に戻りたいと感じたことも事実です。
ただ、自分が売り上げた分だけ給料に反映されるのは正直楽しかったです。
このように、営業職であればインセンティブで頑張った分だけ直接給料に反映され、工場長になれば役職手当といった形で給料は増えるでしょう。
ただし、全くの未経験の分野や、前職の経験が全く活きない職種への変更は、給料アップという観点であれば避けた方がいいでしょう。
2つ目の転職についても、転職での給料の上げ方は様々です。
・基本給が高い企業
・整備士でインセンティブがある企業
・残業代で稼げる企業
・派遣整備士という働き方
それぞれメリット、デメリットがありますが、給料アップで何を叶えたいのかという観点から考えて決めるのが良いでしょう。
3つ目の副業については近年とても話題になってますよね。
私も整備士時代にYoutubeやアフィリエイトやらはじめようとしましたが、すぐに断念しました。
車いじりはできますが、CSSだのHTMLだの難しすぎて、今もこのコラムはライターさんに編集を任せています(笑)
ただ近年は出張整備という整備士にしかできない副業も出てきており、広まりつつあります。
僕が書いた記事がありますので、よろしければこちらも見てほしいです!
結論、諦める必要はありません。
事実、土日休みの求人は少ないですが、土日に休むということに焦点を当てれば、叶わないことはありません。
例えば、隔週土曜休みの企業や、シフト制で土日も休める企業など。
他には、法人が顧客の自動車整備工場や、建設機械系の整備士であれば常に土日休みという選択肢も広がっています。
できれば次の職場を見つけてから退職しましょう。
また、叶えたいことは転職でしか叶わないのかの再考も必要です。
よく、「なんとなく今の職場が嫌だから」という状態で選考を受けようとする方もいますが、毎回「ちょっと待って」とお話ししています。
転職を考えるということは、今の職場に何かしら不満があるということ。
不満も恐らく一つや二つではないのではないでしょうか。
その不満という気持ちを分解して”職場に何を求めているのか”、言い換えればどんな働き方をしたいか、そしてどんな自分になりたいかを考えるよう勧めています。
もしこれを考えて転職をしないと、また次の職場でも「なんとなく嫌」という理由で転職を考えてしまうことになってしまいます。
多くの整備士さんとお話ししていると、やっぱり皆さん車が好きで、その情熱を車に向けられなくなってしまったという方が多いです。
私としては、整備士を辞めるという選択をとる時は、前向きな気持ちで未来へ進むための手段として選んでほしいと思います。
もし今、「今の職場で働き続けるのが辛い」「整備士を辞めたい・・・」とお考えであれば、ぜひ私たちにご相談ください。
キャリア面談を行ったうえで自己分析のサポートや転職活動のご支援をさせていただきます。
また、転職以外の方法が適していると判断したら、そちらもご提案します。
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