2023.09.27更新

自動車整備学校って何?卒業後の就職率など解説!

自動車整備学校とは?


自動車整備学校とは?


自動車整備学校とは、自動車大学校とも呼ばれ、自動車整備について学べる専修学校を中心とした教育機関のことです。各種用意された教育過程を修めることで、自動車整備資格試験の受験資格を得ることができます。


一種養成施設と二種養成施設


自動車整備士の教育機関には一種養成施設と二種養成施設があります。これから紹介する自動車整備学校は、主に一種養成施設にあたります。


出願倍率


自動車整備学校の出願倍率は、1.3倍ほどとなっています。東京大学の出願倍率が、一番低い学科でも2.7倍(理科一類)となっていることからも、大学ほどの高い競争率は無いと言えます。しっかり対策を取れば、無事入学できるはずです。

自動車整備学校のカリキュラムとは?


三級自動車整備士養成課程


三級自動車整備士養成課程では自動車整備士3級を取得するためのカリキュラムが組まれています。自動車整備士3級の受験資格の1つが、高等学校の自動車科卒業者ということもあり、高等専修学校が多く存在しています。高等専修学校とは、中学校卒業とともに進学できる専門学校で、専門職について学ぶ傍ら、高校卒業の資格を取得することもできる教育機関のことです。

ほかの養成課程に比べ、3級資格は狭い範囲を3年かけて、技術や知識を身に着けていくので、ゆとりをもって学ぶことができます。また、多くの高等専修学校では、卒業後に1級や2級の専攻学科へ、進学することができるシステムになっています。


二級自動車整備士養成課程


二級自動車整備士養成課程では自動車整備士2級の資格取得に向けた、カリキュラムが用意されています。自動車整備士2級の資格を取得するには専門学校の修了か、2年以上の実務経験が必要なため、そのほとんどが専門学校となっています。

多くの学校では2級資格に向けた養成課程は2年制となっており、3級の資格や、自動車整備士としての経験が無くても基礎的な分野から学ぶことができます。主に1年次には、整備技術について学び、2年次から実習を増やし、技術力を磨いていくというカリキュラムになっています。しっかりと養成課程を修め、自動車整備士2級を取得出来れば、自動車整備士1級取得に向けた専攻科へ編入することができるようです。


一級自動車整備士養成課程


一級自動車整備士養成課程では、卒業後の、自動車整備士1級資格の取得に向けたカリキュラムがしっかりと組まれています。ここでは、自動車整備の基礎から、最新車種に関する高度な知識までを身に着けていきます。カリキュラムには、在学中の自動車整備士2級取得も含まれています。

また、自動車整備士1級を取得するためには、最先端の技術にも精通している必要があるので、カリキュラムの半分以上が実習という学校も珍しくありません。基本的には、4年制となっており、最初の2年で、自動車整備士2級の資格を取得し、残りの2年で、1級の資格取得に向けた実習と授業を行う、という流れのようです。

一級自動車整備士養成課程は、4年制ということもあり卒業と同時に「高度専門士」という称号が与えられます。高度専門士の資格は2005年という、比較的最近できた称号で、この称号があれば、大学に編入して学士号を取らなくても、大学院に進学することができます。


夜間学校


少なくはありますが、自動車整備学校にも夜間コースが存在します。主に、働きながら通学したい人や、ダブルスクールを行う方などに向けたコースとなっています。

残念ながら、自動車整備学校で夜間コースがあるのは二級自動車整備士養成課程のみとなっており、3級や1級の資格を望まれる場合は全日制の学校を選ぶほかありません。

全日制の二級自動車整備士養成課程と異なり、3年制となっていますが、カリキュラムは全日制と同じ内容になっているようです。

現在、夜間コースのある自動車整備学校は、北海道と東京都の全国に2校しかありません。

東京自動車大学校 世田谷校/自動車整備科(夜間)

札幌科学技術専門学校/二級自動車整備士コース(夜間・3年制)

自動車整備学校の費用はいくら?

自動車整備学校の費用は1年あたり100万~150万円ほどとなっています。これは授業料にその他・実習費用を含んだ金額になります。二級自動車整備士養成課程では、2年制のため卒業までにかかる費用は200万~300万円となり、一級自動車整備士養成課程では、4年制のため400~600万円ほどとなります。夜間コースの学費も、全日制とほとんど同じ金額になっています。

どうでしょう、思ったより高額だと感じた方も多いのではないでしょうか。しかし、専門学校の平均的な学費は120万円程度となっており、自動車整備学校の学費は相対的に見て、実習の多い技術系専門学校にしては安め、ということになります。

平均より安くても、数百万円という数字は大金です。ですが、幸運なことに、自動車整備士のニーズは上昇中です。そのため、様々な国内メーカー・自動車会社が教育機関と提携を結び、奨学金の提供を行っています。

奨学金と言っても、結局は借金だと感じる方もいらっしゃると思います。しかし、卒業後の就職・一定期間の勤務を条件に、ほとんどの企業奨学金では返済が全額免除になっているんです。例えば、日本工学院では、ネッツトヨタ多摩と提携し、最高200万円の貸与奨学金を用意しています。この奨学金は、卒業後、満7年の勤務を行うことで全額の返済が免除されます。

もし、就職したいと思っているメーカーが奨学金制度を用意しているなら、これを利用して、金銭的負担の軽減と、就職先の決定までたどり着くことができます。

自動車整備学校の卒業後は?


国家試験


自動車整備学校を卒業した後は、いよいよ国家試験へ挑戦となります。在学中に学んだことをしっかり復習すれば、合格できるはずです。

自動車整備学校を卒業すれば、実技試験の免除を受けられるので、対策を行うのは学科試験のみになります。ほとんどの学校では、試験前に、学科試験に向けた独自の対策講習などを開催しているので、そう言った授業にもきちんと参加し、万全の準備で試験に挑みましょう。


卒業後の進路


自動車整備学校を卒業し、国家試験にも受かったのであれば、晴れて就職となります。果たして、自動車整備学校の就職率はどれくらいなのでしょうか。

東京専修学校各種学校協会の「令和3年3月 専門課程就職希望者内定状況調査」によると、自動車整備学校の就職率は、99.9%となっています。つまり、落第でもしない限り、就職自体は無理なくできる環境だということです。専門学校自体の就職も、全体平均で94.6%と決して低くはない数字ですが、比較してみても、いかに自動車整備士が企業から求められている職業なのかがわかりますね。

全国の自動車整備学校

ここまで読んでいただいて、自動車整備学校についてもっと詳しく知りたくなった方のために、全国に所在する自動車整備学校についてはこちらのページにまとめてありますので見てみてください!

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