未経験・見習い自動車整備士の積極採用と育成に力を入れている企業特集

自動車整備士 未経験採用への挑戦

自動車整備のゴールはお客様の笑顔。ゴールから見つめ直した自動車整備士の採用の在り方とは。

Sunny Place株式会社
代表取締役社長 酒井 賢治 様
設立
2011年9月 設立
住所
〒300-0835 茨城県土浦市大岩田1845‐1

「”経験豊富で資格も持っています”って方がたくさんいて、待っていてもガンガン応募が来るのであれば、それに越したことは無いですよ。でも現実的にそうではないから。」

創業10年目を迎えたSunny Place株式会社では、新たな取り組みとして、無資格・未経験の見習い自動車整備士の採用にも力を入れていく方針。

「自分達の代からでも、この業界を変えていければ。」と語る酒井社長。

業界全体として自動車整備士不足の慢性化が進む中、積極的に見習い自動車整備士の人材確保に乗り出した若手社長に、創業から現在までの取り組みと、その想いについてお聞きしました。

 

-色々とお伺いさせていただく前に、ガレージが気になってしまいました。すごくオシャレな造りですね!

ありがとうございます!

僕は木が好きで、この建物も木造でして、実はかなり凝った造りになっています。

整備をする環境はすごく大事なので、設備や工具にもこだわってしっかりした物を揃えています。

 

-独立を決められたのはいつ頃だったのですか?

専門学校を卒業する時には、将来独立しようと決めていました。

実は僕、元々はメーカーに入って製造に携わりたかったんですよ。整備じゃなくて、車を作る側ですね。

ただ、当時なけなしのお金でトヨタのハイラックスサーフを購入したのですが、これがすぐに調子が悪くなってしまいまして。

しかも全然直らないみたいな感じで。

1年の内9ヶ月も修理から戻ってこないこともありました。

それで、この車を自分で直せるようになりたいって思ったんです。そして同時に将来整備工場をやろうって決めましたね。

もちろん、そのためにしっかり勉強しましたし、専門学校の卒業と同時に整備士資格も一級まで取得しました。

 

-凄いですね!一級まで取得されたのですか!

やると決めたからにはとことんやりましたね。

それから新卒でディーラーに入社したのですが、入社前から整備を覚えたら辞めようと決めていました。

半年経った頃には、当時の工場長に「独立したいから整備の仕事を全部教えてほしい。」と伝えました。

何言ってんだって叱られるのかと思いましたが、意外にも受け入れてくださって。

辞めると決めている新人に整備の技術を教えてくれた環境には、今でも本当に感謝しています。

 

-酒井様の想いが伝わったのでしょうね。その後、退社されて独立されたのですね。

2011年の9月に会社を立ち上げました。最初は実家の庭先にコンクリートを敷いて、そこにテントを立てて、掘っ建て小屋のような環境でしたよ。

ただ、ありがたいことに、当時から僕を信頼して車を任せてくださるお客様がいらっしゃいまして。そこから少しずつ紹介のお客様が増えていきました。

立ち上げて5年目には社員を迎えることも決まりまして。そのタイミングでオフィスも建てようってことで、現在の土地に移転しました。

 

-立ち上げから5年で軌道に乗せられて、凄い手腕ですね。そして現在もさらに自動車整備士を募集中ということですよね。

人手は全然足りていないですね。今は2店舗目の出店を目標にしています。

でも正直なところ、1年前くらいまでは即戦力のスタッフしか求めていませんでした。

整備士資格2級以上を持っていて、ディーラーやモータースの実務経験がある方のみといった感じで。

ただ、今の業界を鑑みると、資格も経験もありながら、自動車整備士という仕事自体が嫌になってしまって辛くて辞めてしまうって方が圧倒的に多いですよね。

もちろん、”経験豊富で資格も持っています”って方がたくさんいて、待っていてもガンガン応募が来るのであれば、それに越したことは無いですよ。

でも現実的にそうではないから。

それで、無資格・未経験の方も視野に入れていこうと考えました。

 

-自動車整備士の人材不足は、まさに業界が抱える課題ですよね。

少し話が逸れますが、僕はご来店いただいたお客様全員に絶対に笑顔になって帰ってもらいたいたいと思っているんです。

それが会社の理念でもあって。

僕は太陽が好きで、会社の名前の「サニープレイス」も、「ひだまり」とか「ひなたぼっこ」って意味なんですよね。

ご来店いただいたお客様にとって気持ちが良い、心が温かくなるような場所にしたくて。そういう由来で付けています。

 

-ステキな由来ですね。

だからこそ、当社で働く自動車整備士には責任感であったり自信だったり、そういった気持ちの部分を大切にしてほしいんです。

そうじゃないと、お客様に満足していただくことは絶対にできないから。

逆に言うと、いくら経験があろうが資格があろうが、気持ちの部分が足りなければ意味がないんですよね。

以前に「資格は持ってないけど、どうしてもここで修行をしたい。卒業したら雇ってほしい。」と関西から学生さんが来てくれたことがありました。

そのバイタリティに驚いて、なんというか可能性を感じました。

考えてみると、他業種で働いている方の中にも車が好きな人って本当にたくさんいるじゃないですか。

自動車整備士以上に知識があって詳しかったり、自分でカスタムされている方なんかもいたり。

そういう意味で言うと、資格や経験だけを重視する先入観はいらないなって思ったんですよね。

無資格・未経験でも、車が好きで、整備がしたいっていう気持ちがあるのであれば、当社で育って良い自動車整備士になってほしいと、そういう想いが芽生えました。

 

-経験や資格以上に気持ちの部分が大事だということですね。

そうです。

現状の自動車整備士の資格取得の枠組みを考えても、未経験の方がまっさらな状態から二級まで取得するのって結構長い道のりですよね。

どうしても実務経験が必要になるので。

三級まで1年、さらにそこから二級まで3年以上。最低4年です。

それが変にハードルの様になってしまって、働きたい方が働けずにいるっていうのはもったいないなって思うんです。

資格の取得は、入社して働きながらでもいいんじゃないかなって。

 

-採用後はどのように育成されるのでしょうか?

当社の場合は、整備だけ専任っていうポジションはありません。

職種を限定していないので、整備をしながら車販もするし、接客やフロント業務なんかも一通り担当してもらいます。

整備の技術一本だけではなくて、お客様の要望をヒアリングする力、それを叶えるために設計する力、その内容を提案する力、全てを伸ばしてマルチなスタッフになってほしいと思っています。

スタッフの中には話すのが苦手な者もいます。

それでも、話が下手でも喋りづらくても、ゆっくりでもいいから、自分の意見をお客様にキチンと伝えようと。

そこは徹底して教育していますね。

 

-整備技術以外も大事にしていらっしゃるのですね。

入口の看板にも書いてある通り「トータルカーライフサポート」をテーマにしています。

車の販売だけとか、メンテナンスだけとか限定したくなくて。

お客様の車に関するお困りごとには全て対応したいと思っています。

中には、他の整備工場ではどうにもならなかったっていう車を持ってきてくださる方もいらっしゃいます。

技術的に難しいケースも多いのですが、それでも、やれる限りのことはやってあげたくて。

「何か車のことで困ったらサニープレイスへ」っていう風に根付いたらいいなと思っています。

 

-まさにトータルサポートですね。

以前、同業の大先輩から「お前は車の総合病院でも目指しているのか。」って笑われたことがあって、でも自分でもその通りだなって思います(笑)。

この辺りの土地柄もありますが、車はお客様の人生にとって身近で、生活に欠かせない、本当に必要なものだと思っています。

そして僕自身、物心付いた時から本当に車が大好きで、その面白さもよくわかっています。

ただ、車は便利で面白いものでありながら、一つ間違えたら大惨事になる、絶対的な凶器にもなり得るものなんですよね。

この仕事をしている以上、危険な車が世の中に増えるのを防がなければならないと本気で思っています。

最近の不正車検問題もそうですが、無理な要望や要求だとか、とにかく低コストっていうのを求める方が増えているように感じます。

もちろん、当社としてもお客様の予算に合わせて最善の提案をおこなっていますが、安かろう悪かろうというのだけは絶対に求めてはいけないと思っています。

プロとして譲れないポイントをお客様にしっかりと伝えて、理解していただいて、納得していただくまでが僕たちの仕事だと思っています。

整備の技術だけでなく、お客様に伝えるところまで幅広く身に付ける必要があるっていうのもそういう理由です。

 

-全てはお客様のためにということですね。

当社は立地的にも通り沿いではないし、奥まった場所にあるので、紹介で知ってくださって来られるお客様が大半です。

だからこそ一人一人のお客様の信用と信頼が本当に大切で、プロとして裏切らないサービスを提供したいんです。

先ほど「車の総合病院」と言いましたが、自動車整備士はお医者さんだと思っています。

今って、自動車整備士を辞めようと考えている人の多くが、キャリアアップのためというよりも、辛いからって理由じゃないですか。

しかも辞めた人の多くが二度と業界に戻ってきませんよね。

どんどん価格競争が加速して、整備の値段が叩かれて利益が出なくなる。

それで給料も安くなってしまって人がいなくなるといった負のサイクルです。

車を診るプロフェッショナルである自動車整備士という職業が大切にされず、このままお医者さんがいなくなってしまったら、誰が最終的に車の面倒を見るのっていう話じゃないですか。

これはまさに業界の悪い部分だと思っていて。

そういうのを僕らくらいの年代からでも変えていければと思っています。

 

-なるほど。負のサイクルから脱却するためにも、自動車整備士の重要性が世の中にもっと理解されていく必要がありますね。資格や経験のみにこだわらない理由もよくわかりました。

もちろん、資格や経験があるに越したことはありませんが、それが全てではありません。

本当に大切なのは、車が好きだという気持ち、それとどれだけお客様のことを考えたサービスの提供ができるかです。

この想いに共感できる方とぜひ一緒に仕事をしたいと考えています。

今後も無資格・未経験の方を積極的に採用していきます。

 

企業情報

SunnyPlace株式会社
〒300-0835
茨城県大岩田1845‐1
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